[1999.10.08]
  秘密結社をぶち壊せ


 ▼『エシュロン』を陥れるハッカーたち(WIRED NEWS)
  http://www.hotwired.co.jp/news/news/culture/story/3170.html


 この世界を管理できるものがいるか。この世界を律することができるものはいるか。いる,それは確かに存在しえる。だが,その者を殺すことができるものもいる。だからこの世界は現実とは違うのだ。

 米国安全保障局(NSA)と英国の政府通信本部によって管理されていると云われている,エシュロン(Echelon)に対する反発が強まっている。エシュロンは,電子メールや電話,ファックスなどのあらゆる会話をチェックしていると噂される実体の見えない世界規模のコンピューター・スパイ・ネットワーク。例えば,電子メール内に,モサド,爆弾,ダビディアン,MI5,などの言葉をスキャンすると,そのメールを保存してしまう。電話も音声認識で自動的にスキャン,ヒットしたものは当局間で共有されてしまう。エシュロンは,国際テロリスト,麻薬の元締,国際犯罪者を追跡するのに使用されているというが,セキュリティー保護運動家やサイバー活動家などは,エシュロンを罠にかけようと画策している。

 東西の冷戦構造が崩れ,スパイというものの存在意義が失われていく現代に,降って湧いたようなコンピューター・スパイ組織,エシュロン。大規模なコンピューターシステムを使い,米国国内,ヨーロッパ全域の電子通信をスキャンしている,と云われている。笑ったのが,ウィンドウズOSの中にエシュロンが入り込むための裏口の鍵である「_NSAKEY」があるという報道(WIRED NEWSの記事)。だがそれも,このエシュロンの存在がちらちらしていたことが,MSへの非難を大きくした。ハッカーたちはわざとエシュロンがスキャンする言葉をメールに使い,エシュロンの活動を阻害しようとしている。

 ワイヤードを,混沌としたカオスとして捕らえたとき,そのような秘密結社は存在しえないように思うのだが,実は,そんなことはないのかもしれない。どんなところにも規則と規律は生まれる。だが,ワイヤードでは,その規則や規律を壊すこともまた容易である。枠組みは作られても,その枠組みはとても脆い。存在の証されていないエシュロンに対する,絶えざる攻撃は繰り返されるだろうナ。


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